
インスタグラムとECを繋ぐ”点”を”線”にするビジュアルマーケティング

“【イベントレポート】QVCジャパンが語る、テレビの強みをECへ─ visumo活用で実現した “売れるコンテンツ””


本記事では、2025年11月26日に開催されたawoo株式会社主催、「AI×EC Conference 2025」での内容を一部抜粋しお届けいたします。
今回は、QVCジャパン様の関谷様、千葉様をゲストに迎え、「visumo活用で実現した “売れるコンテンツ” のつくり方」についてお話を伺いました。
◼︎speaker
株式会社QVCジャパン
デジタルストア デジタルコマース デジタルストアプランナー
関谷 武史 様
株式会社QVCジャパン
デジタルストア デジタルコマース デジタルストアプランナー
千葉 朝美 様
◼︎moderator
カスタマーサクセスセクション マネージャー
前川 優人



なぜ今、テレビショッピングの
QVCが「スタッフコンテンツ」を
活用しているのか?
ショッピングを通じて発見のよろこびを全国へお届けしているQVCジャパン(以下QVC)は、テレビショッピングを中⼼としたマルチプラットフォーム通販企業です。
テレビショッピングというと、“モデルやタレントが商品を紹介する”というイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかしQVCでは、「スタッフが主体となって商品やサービスを紹介するコンテンツ」にも力を入れています。
今までの課題として一番大きかったのは、モデル起点の訴求だけでは、実購買層とのギャップが生まれ始めていたことでした。
テレビ放送で紹介される商品は確かに魅力的ですが、実際にテレビの前の顧客が知りたい情報は「自分と近い人がどう使っているのか」というリアルな視点です。
その“リアル”を補うために、同社のスタッフ自身が体験や着用感を伝えるコンテンツが必要でした。
QVCでは、テレビ放送で紹介されない商品もECサイト上で数多く販売しています。
しかし、この商品の魅力を伝える手段が十分になく、スタッフが日常的に更新できるコンテンツを導入することで、テレビでは伝えきれない情報を補完し、お客さまに“商品を選んでいただきやすい体験設計“へ変えていきました。
こうして生まれたのが、
“お客さまのニーズに寄り添うために、スタッフ視点でつくられたコーディネートやレビュー”となります。
店舗を持たないQVCにとって、このような施策は「オンライン接客」として重要な役割を担うようになりました。
また、QVCでは数千点という非常に多くの商品を常時取り扱うも、テレビで放送される商品は、限られた商品のみです。
それ以外のテレビで紹介をしない商品を取り入れてコーディネートを組み合わせることで、他の商品の魅力を知ってもらうきっかけにも繋がっています。
普段テレビで取り扱わない商品がスタッフ自身の投稿で売上に繋がると、投稿をしたに社員のモチベーションも繋がります。
今では、社員が積極的にスタッフ投稿に取り組むようになりました。
その結果として、スタッフ投稿やスタッフスタイリング動画コンテンツ活用・導線設計により、CVR2倍・回遊率3倍を実現。
visumoコンテンツを経由したユーザーは、非経由ユーザーと比較して、 購入率2倍(+200%)、回遊率3倍(+300%)、注文単価1.03倍(+0.3%)という大きな行動改善が見られました。
また、visumo導入により前年同期間比で注文売上が3%リフトアップし、購入単価+7%、購入回数+13%という売上リフトアップの成果も出ました。
CVR2倍・回遊率3倍を生んだ
「導線設計」とvisumoの活用
QVCのスタッフコンテンツが驚異的な成果を生んだ背景には、「導線設計」にポイントがあります。
例えば、QVCではスタッフ投稿や動画コンテンツを、商品詳細ページやカテゴリページに自然に溶け込む形で配置をしています。
その為、ユーザーがテレビ視聴からInstagramなど検索行動へ移り、EC上にあるスタッフ投稿をはじめとした、様々なコンテンツで比較検討をするというプロセスで、 迷わず商品を選択する納得感へ辿り着けるような導線となっています。
実際に、お客さまからもスタッフ投稿があることが、購入の参考や後押しに繋がった、という嬉しいお声をいただきました。
①公式Instagram活用(visumo social機能活用)
テレビで紹介する商品を含めて投稿しており、SNSとECサイトの架け橋と位置付けています。
②バイヤー/モニターの声(visumo snap機能活用)
非放送商品の魅力を伝えるための露出面として、リアルな声を伝え、
ユーザー体験の向上に繋げています。
③動画アーカイブ(visumo video機能活用)
YouTubeのショート動画やInstagramのリール動画をECサイト上でも掲載し、接客動画として活用しています。
④AIレコメンド(visumo recommend機能活用)
visumoに集約した様々なコンテンツを、ユーザーの閲覧・クリック行動に合わせてAIがレコメンドしてくれることで、SNSの発見タブのような表現ができます。商品CTRが15%という結果となりました。
⑤特集ページのバナー配信(テンプレート活用)
visumoのテンプレートを活用し、特集ページのバナーと関連アイテムを紐づけて表示させています。
バナーの入れ替え作業が非常にスムーズな運用となり、見栄えも従来のバナーよりも良くなりました。
バナーだけの場合、どんな商品が紹介されているかがわからないという課題がありましたが、商品を紐付けることで、従来と比較して、バナー経由の売上が3倍に改善しました。
大組織でもスピードを損なわない
「運用と文化」
ここまで多くのビジュアルコンテンツをECサイト上に展開出来る背景としては、特にスタッフ投稿を行う社員自身が主体的に施策に関わるモチベーションや環境をつくることにあると思います。
スタッフ投稿をしてくれた社員に対する定期的なフィードバックや、自身の投稿が売上に繋がる実感、そして取り上げた商品が非放送商品だった際には、お客さまの期待に応えられていると感じられ、さらにやりがいになっているのではないでしょうか。
スタッフ投稿を行う現場社員への裁量や、成果の共有、そして自走できる環境をつくるという点が、コンテンツの運用を継続的にする秘訣かと考えます。今後も、複数の施策を掛け合わせ、まだ使い切れていないvisumoの機能も合わせた上で、より一層EC上での顧客体験価値を
高め、更に多くの方へショッピングを通じて発見のよろこびをお届けしていきたいと思います。
